記事: GROVEのヘリンボーンジャケット|肩と丈から考える秋の着こなし
GROVEのヘリンボーンジャケット|肩と丈から考える秋の着こなし
大きめのジャケットを選ぶとき、身幅だけを見て決めると肩や袖で迷いやすい。GROVE(グローブ)のMABEL HERRINGBONE JACKETは、肩パッドを入れたオーバーサイズのシングルジャケット。着丈73cmの一枚を例に、インナーとの余裕、ボトムスの長さ、素材表示とケアまで、秋の装いへ取り入れる順番を考えたい。
肩の形から、大きめジャケットの輪郭をつかむ

MABEL HERRINGBONE JACKETは、細かなヘリンボーン柄を使い、肩パッドで輪郭を整えた一枚。柔らかく肩を落とす羽織りとは違い、肩まわりに形を作って着るジャケットだ。まず見たいのは、自分の肩からどのくらい外へ線が伸びるか。大きいから楽だろうと考えるより、鏡で肩と首のつながりを確かめよう。
前を開けるとインナーの縦の線が見え、閉じるとジャケットの身頃が主役になる。試着では両方を比べて、襟が首から浮かないか、前身頃に無理な引っ張りが出ないかを見たい。見た目のゆとりと身体を動かすためのゆとりは別なので、腕を軽く前へ伸ばした状態も確認すると使い方を想像しやすい。
FREEサイズでも、袖と身幅は別々に比べる

このジャケットはFREEサイズ。韓国公式の平置き寸法は、着丈73cm、肩幅47.5cm、胸幅55cm、裾幅55cm、アームホール21.5cm、袖幅21cm、袖丈61cm、袖口幅16cmとなる。FREEという表示から自分にも同じように収まると決めず、よく着る上着の実寸を横へ並べて比べたい。
胸幅55cmは平置きの幅で、身体の胸囲を示す数字ではない。中へ何を着るかで必要な余裕も変わる。薄いカットソーを合わせたいのか、ニットを重ねたいのかを先に決めると、試着で見る場所がはっきりする。袖の内側に生地が溜まる、腕を曲げるときに脇が引かれる、といった点を分けて見よう。
肩幅が広めの服では袖の付け根が手持ちのジャケットと違う位置へ来ることがある。袖丈61cmという数字だけで長い短いを決めず、肩から袖口までの全体で考える。公式には測り方や位置により1〜2cm程度の差がある案内もあり、中古を選ぶときは販売する一点の実寸まで確認しておきたい。
着丈73cmを、パンツの腰位置へつなぐ

腰やヒップにかかるジャケットは、ボトムスを合わせた状態で裾の終わりを見ると輪郭をつかみやすい。パンツを履いてからジャケットを羽織り、正面だけでなく横からも鏡を見る。ポケット付近へ布が集まっていないか、裾がヒップのどこに当たるかを確かめると、普段の動きまで想像できる。
最初の組み合わせには、いつも履く無地のパンツが使いやすい。ヘリンボーンの細かな柄があるため、上下に同じ強さの柄を足す前に、上着とパンツの分量を整えておこう。細いパンツならジャケットの大きさが見え、太いパンツなら全体にゆとりが出る。どちらも裾と靴がどうつながるかまで一度見たい。
インナーをパンツへ入れる着方では、ジャケットを開けたときに腰位置が目に入る。長いインナーを出す場合は、上着の裾からどの程度見せるかを確認しよう。色や小物を増やす前に、インナー、ジャケット、パンツの三つの境目を整えるだけでも、まとまりを考えやすくなる。
同じMABELのショーツと合わせる選択肢

ジャケットはMABEL SHORTSとセットで着られるモデル。ショーツはヘリンボーン柄とダーツで輪郭を整え、裏地を備える。長めのジャケットと短いボトムスの差が出るため、上下の名前が同じという理由だけで決めず、自分が着たときに裾からどのくらい脚やショーツが見えるかを確認したい。
ショーツはSとMの二つ。公式の平置き表では、総丈28/29cm、ウエスト幅38/39.5cm、ヒップ幅51/53cm、太もも幅32/33cm、裾幅31.5/32.5cm、股上24.5/25.3cmとなる。ジャケットはFREEでも下は選べるので、上下を一つのサイズ感として考えず、それぞれに合う余裕を見ていこう。
試すときは立った姿に加えて、椅子へ座ったときの丈も見たい。上着を脱いで過ごす場面があるなら、ショーツ単体で落ち着く組み合わせも考えておく。靴はロングブーツに限定せず、普段使う靴と靴下を合わせ、歩きやすさと全体の分量の両方で選ぼう。
セットでも、素材表示は一着ずつ読む

ジャケットの素材表示はSHELL(FACE)がウール100%、SHELL(BACK)がポリエステル100%、裏地がポリエステル100%。表地の表裏と裏地を分けた表示なので、全体を単にウール100%の服とまとめず、それぞれの表示を読んでおきたい。製造国は韓国となる。
一方、MABEL SHORTSはSHELL、TRIMともに綿100%という表示で、こちらも韓国製。同じシリーズとして合わせられても、上下の素材が同じとは限らない。ジャケットの情報をそのままショーツへ当てはめず、個々の品質表示を確認する習慣が役に立つ。
中古で上下を別々に探す場合は、色名と商品名が合っているかを先に見る。照明によってチャコールやベージュの見え方は変わるので、別々の写真を並べただけで完全に同じ色と決めないこと。可能なら自然な明るさの写真を確認し、着用による変色や生地の表情も合わせて比べよう。
車移動や室内で過ごす日には、脱いだ後まで考える
肩に形のあるジャケットは、長く座る日ほど着た姿と脱いだ姿の両方を考えておきたい。車へ乗ったら裾が背中の下に大きく巻き込まれていないか、シートベルトの下で襟や前身頃が折れすぎていないかを確認する。腕を動かしにくい場合は、停車中に脱いで整えるなど、実際の使い方に合わせて判断しよう。
外した上着は、ポケットへ重いものを入れたまま狭い場所へ詰め込まず、肩と襟の形をなるべく保つように扱いたい。バッグを肩へ掛ける場合も、毎回同じ位置の生地へ強い摩擦がかかっていないか見ておく。帰宅後に肩、脇、袖先を確認すれば、気になる変化に早めに気付きやすい。
室内で上着を脱ぐ予定の日には、インナーだけでも過ごしやすい組み合わせを用意する。写真の一瞬のバランスだけでなく、移動、着席、上着を脱ぐ場面を順に想像すると、ジャケットを着る日が具体的になる。
家庭で洗う前に、ケア表示を確認する
今回のジャケットの公式案内は、水洗い、漂白、タンブル乾燥、アイロンを避け、日陰での平干しと、炭化水素系溶剤を使う弱い専門ドライクリーニングの表示。ショーツにも同じケア案内がある。綿を含む服だから家で洗える、と素材名だけで判断せず、購入した実物の表示を優先しよう。
中古のジャケットなら、襟や袖口の汚れに加え、肩パッドの左右差、裏地の縫い目、ポケット口、ボタンの付け根を確認したい。前と後ろを平らに置いた写真や裏側の写真があると、表だけでは見えない傷みを把握しやすい。ケアを依頼するときは、素材の表裏と裏地の情報も一緒に伝えよう。
MABELのジャケットを選ぶ鍵は、大きい身幅だけでなく肩の輪郭と73cmの丈を、自分のインナーとボトムスへどう合わせるか。セットでも単品でも、一着ずつ寸法と素材を確かめれば、秋の普段着に取り入れる道筋が見えてくる。